私は、大手企業での勤務経験があり、そこで新規事業のプロジェクトリーダーを努めていました。
今回その経験を、お話しこれから新規事業にチャレンジしてみようという方に少しでも参考になればと思います。
筆者は大手企業で勤務経験があります。
・エンジニア
・事業立ち上げ
・技術戦略
を担当していました。
大手企業での新規事業とは?
今大手企業では新規事業が求められています。なぜなら、だいたいの大手企業は成熟企業であり、次の事業が存続に必要だからです。固定費が多くのしかかる大手企業は、ベンチャーとは違い「リスク」に対する意識が、異次元なほど高いと言えます。
一方で新規事業を成立させるには、「クイックさ」が大切な要素の一つになります。この「クイックさ」と「リスク」というのは、基本的にはトレードオフの関係です。トレードオフとは、片方に重きをおけば、片方は崩れる傾向にあるという意味です。
このトレードオフである「リスク」と「クイックさ」をきちっと管理する能力。これが大手企業で新規事業を起こすための必須級のスキルとなります。
大手企業におけるリスクとは?
リスクとは、基本的には、「将来のいずれかの時において何か悪い事象が起こる可能性」を指します。特に大手企業の場合には、お金を失うリスクってのは、そこまで痛くないです。何かにチャレンジするときには、お金はかかるもので、それを”一時的に失うこと”自体は、大したことないです。
私みたいな平社員でも数千万くらい動かしています。普通に溶けてきます。本当に数千万の効果があったのかな?と時々自分では思うこともありますが、そこまで悪いことではないとの認識です。
では、なんのリスクに関して敏感にならなくてはいけないのか?
それは、「信頼」「ブランド価値」です。
いろんな会社様があるので、一概には言えないと思いますが、「信頼」と「ブランド価値」が大切だと私は思っています。
例えば、「信頼」と「ブランド価値」があれば、技術力や営業力や生産能力がなくてもビジネスが成立します。(例は出しにくいですが・・・例えばディ◯ニーのビジネスの本質を考えてみてください。)だいたいこの世にあるものは、お金で手に入ります。しかし、「信頼」と「ブランド価値」は手に入りにくいんです。
大手企業で新規事業を推進するには?
ガンガン自分の事業を推進するためにも、まずはリスクをいかに潰しているかを答申することが先決です。これこれこういうやり方でやります。。。
- 「プライバシーポリシーに関しては、法務のバックアップのもと、、、、」
という具合になります。大手企業は、正直コミュニケーション能力がもっとも大切です。なぜなら、自分一人ですべてのリスクを潰すのは無理です。如何に人に助けてもらえる存在になるか?これがすべてです。人を動かせる人が、大手企業では最強ですね。それも地位が関係なくが前提となります。ある一定の地位があるから、人が動かせるのは当たり前。如何に地位がない状態で人と協力して、事業を立ち上げられるか←これが大切です。(こういう方に大成していただきたいし、偉くなっても、権力で人を動かす存在にはなってほしくないですね・・・)
「で、いくらかかるの?」←次は、これはですね。いくらと言ってもなかなか最適解がないので、取れるだけ取るってのかコツです。多めにいうんです。「それは無理だよ、、、」って言葉を引き出してから議論開始です。恐れないでください。「投資してください」←いいことです。そして、相手を腹落ちさせられれば、方法はなんでもいいと思います。そんなことより、あなたに協力したいと思われる存在になる方がよっぽど大切。お金は後から、降ってきます。人はラッキーではついてこないです。
大手企業での新規事業とベンチャーの違いは?
先ほど申し上げたリスク管理に関しては、大手の方が求められます。
また、大手企業では、「自社とのシナジー」これが大切です。正直シナジーがそこまで、ないのであれば、カーブアウトがいいと思います。カーブアウト自体は悪いことではなく、自分自身が自立できるまで、面倒を見てくれる会社もあるので、そういうプログラムに乗るのがありです。
しかし、投資をしてもらうからには、その分大変なこともあります。実質的な経営権は、親会社に握られます。それがいやならスピンアウトしてしまうのがいいと思います。これはもはやベンチャーと一緒なのですが、それまでの滑走路は、大手企業で担保してもらえます。(やり方次第ですが。)
- なので、大手企業の方が自分の生活を担保しながら、新規事業にチャレンジできるメリットがあると言えます。
一方で、デメリットは、社内での意思決定に時間がかかることです。
これは、非常に大変です。パワーポイントを作るのに3ヶ月、しかも3人かけます。(笑)これは本当です。逆を返せば、それほどどこから突かれても大丈夫なように、ロジックを構築していくのです。それほど徹底的に叩いた計画でないとまず動かないものなのです。一回事業に入れば、それなりの人が割かれます。プレスリリースは打ちます。ベンチャーみたいに、「ちょっとやってみよー」って感覚でなかなかチャレンジはできない傾向が強いと言えます。本当はこういう感覚で大手企業も新規事業はやるべきだと筆者は考えています。なので、私は、決してベンチャーを軽視しているわけではないです。
ベンチャーでは、
- リーンとかラピッドプロトタイピングという手法
で事業を構築していくと思います。この方法は、ロジック構築に時間をかけるよりも、ダーティプロトでの仮説検証で考察を得る。一次情報を得るという手法です。
新規事業においては、非常に強い手法です。
一方で大手では、新規事業はまずいけてる会社の外部委託契約を考えます。
やっていただき、ニーズを掴んでから徹底的にリスクを潰す。そんな感じです。
まとめ
大手企業での新規事業を起こす上で大切なこととは?
- リスク管理とクイックさの管理能力
- 人を動かす能力
- コミュニケーション能力
ベンチャーに比べて、そこまで必要ない能力。
- お金を集める能力(大手には、ベンチャーと比較するとお金はあるため)
以上です。最後までお読みいただきありがとうございました。
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