はじめに
VTホールディングスは、配当利回りが約5%と高配当銘柄として知られているVTホールディングスについて分析したいと思います。というのも、2018年から始まった下落トレンドを抜ける可能性がが出てきたためです。その部分について解説したいと思います。
VTホールディングスとはどんな会社?
VTホールディングスは、旧株式会社ホンダベルノ東海として1983年に設立され、その第1号店はホンダベルノ東海 東海店でした。 自動車ディーラーとしては、かなりの後発組ではありますが、厳しい競争を勝ち抜く過程で、既成概念にとらわれない顧客ニーズを的確にとらえた販売手法など、 自動車販売のプロ集団として独自のノウハウを確立してまいりました。
参照元:http://www.vt-holdings.co.jp/about/index.html
その後、M&Aにより規模を拡大し、今では国内有数の自動車ディーラーグループとなり、さらなる成長を目指しております。
自動車のディーラーなのね。M&Aにて大きくしていった会社なのね。
上場以来、毎年のようにM&Aを繰り返し、上場から今日(※2016年3月期時点)までの18年間で売上高で20倍、経常利益で33倍の成長を遂げています。
- 収益の約40%は、点・車検、修理、手数料収入等のサービス部門が占めいる
これは大切な点。日本の人口は減少傾向にあり、販売台数はいずれ伸び悩む可能性が高い。
そこで、保有台数を伸ばす戦略をとっているのが、VTホールディングスと言えますね。
2021年3月期 第2四半期決算短信
2020年11月13日発表の決算短信を読み解きます。
- 国内の新車販売台数は第1四半期連結会計期間において前年同期比31.8%のマイナスと過去にない厳しい結果
- 6月以降はマイナスながらも回復傾向がみられ、当第2四半期連結累計期間では前年同期比22.6%のマイナス
- 住宅関連事業は、当第2四半期連結累計期間の連結業績は、連結売上収益は868億9百万円(前年同期比18.4%減)
- 営業利益は37億7百万円(前年同期比12.1%減)、税引前四半期利益は36億39百万円(前年同期比2.6%減)
- 親会社の所有者に帰属する四半期利益は22億5百万円(前年同期比0.5%増)
回復基調といえど、かなり見通しが悪いですね。
ファンダメンタル分析
概要
配当性向112.9%は危険ですね。今後、営業利益の増加が見込めるのかが?投資のポイントですね。
- 良い点
- PER:14.4倍
- 配当利回り:5%
- 懸念点
- 自己資本比率:22.9%
- 配当性向:112.9%
売上・利益
売上高は伸びているものの、利益が下がっています。
- 良い点
- 売上5y CAGR・予想:4.1 %
- 懸念点
- 営利5y CAGR・予想:-6.5 %
- 純利5y CAGR・予想:-7.8 %
EPS、配当、健全性
さすがにネットD純利益倍率が高すぎますね。ネットD純利益比率とは、当期純利益に対して何倍の純有利子負債を抱えているかを表す指標です。数字の目安ですが、たとえばバフェットが投資したどの優良企業も、すべての有利子負債を3~4年で返済できる純利益を毎年計上しています。
- 良い点
- 配当維持:20円
- 懸念点
- EPS右肩下がり
- 健全性右肩下がり
- ネットD純利益倍率:17.6倍
セグメント別指標
興味深いのが住宅関連ですね。売り上げ比率が増加且つ利益率が高いです。
住宅関連事業の見通しが明るいと投資対象としてありとなりそうね。しかし、決算短信を読む限りは、住宅関連の事業の見通しも厳しそう。
類似企業比較
VTHDは自己資本比率がかなり低いですね。これだけみると、ICDAHDに投資したくなりますね。
三社の株価推移は以下です。
予想通り、ICDAHDが一番伸びてきています。
日産東京販売HD:NTHD
テクニカル分析
VTホールディングスは、2020年12/25時点でテクニカル的にかなり良いのでそこを解説していきます。
- 日足:一目均衡表雲上限抜け
- 日足:逆三尊形成後反発
- 週足:26週移動平均線サポート
- 週足:13週移動平均線プラスカイ離回復
日足チャート
5日と25日移動平均線がゴールデンクロスを形成後、雲上限の抜けを3回目のトライです。
また、逆三尊形成後に上限を抜けていることからも、強い買いが予想されます。
週足チャート
13週移動平均線プラスカイ離回復を確認。
26週移動平均線がサポートラインとなっていましたが、上に離れて短中期的に、上昇トレンドが見込めそうな格好となりました。
トレンド分析による見通し
よくないですね。投資するにしても短期的な方が良さそうです。
結論
短期投資
短期投資はありです。今からエントリーして、目標株価は、440円を目指したいところ。
理由は以下です。
- 日足:一目均衡表雲上限抜け
- 日足:逆三尊形成後反発
- 週足:26週移動平均線サポート
- 週足:13週移動平均線プラスカイ離回復
長期投資
長期投資はなしです。ファンダメンタルの見通しが悪いためです。
理由は以下です。
- 配当性向:112.9%
- ネットD純利益倍率:17.6倍
- コロナの影響をまともに受けながら、鍵を握る住宅事業が車事業を補填できるほどの規模には成長できそうにないと判断するため
コメント