現在日本のメガバンクは、配当利回りが、5〜6%と非常に魅力的な数字となっています。そこで、日本のメガバンクへの長期投資がありなのかどうかについて分析したいと思います。
銀行の状況は?
- コロナの影響が大きく、今後の見通しが悪い
見通しが悪い理由は以下です。
- コロナ終焉の見通しがない中での金融緩和政策
- 企業の倒産などによる不良債権化リスク
コロナ終焉の見通しがない中での金融緩和政策
金融緩和とは、以下を指します。
日本銀行(中央銀行)が不況時に景気底上げのために行う金融政策の1つ。 金融緩和政策ともよばれる。 景気が悪化したとき、国債を買い上げたり政策金利と預金準備率を引き下げたりすることによって通貨供給量を増やし、資金調達を容易にする政策をさす。
参照元:https://kotobank.jp/word/%E9%87%91%E8%9E%8D%E7%B7%A9%E5%92%8C-178895#:~:text=%E6%97%A5%E6%9C%AC%E9%8A%80%E8%A1%8C%EF%BC%88%E4%B8%AD%E5%A4%AE%E9%8A%80%E8%A1%8C%EF%BC%89%E3%81%8C,%E3%81%AB%E3%81%99%E3%82%8B%E6%94%BF%E7%AD%96%E3%82%92%E3%81%95%E3%81%99%E3%80%82
金融緩和の副作用として、国内金利の低下があります。金利が低下すると銀行の利益は減ります。なぜなら、金利の利鞘が銀行の主な収益元だからです。
長期金利が下がると株価は上昇します。なぜなら、銀行に預金するよりも、株式に資金を入れた方が、有利働くためです。一方で、長期金利が上がると株価は下落します。
企業の倒産などによる不良債権化リスク
- 今地銀で貸出残高が急激に伸びいる
- 地方の企業は、融資が必要な状況
- 生産効率が悪い企業「ゾンビ企業」を生み出す可能性
- 不良債権リスク
新型コロナウイルス禍で地方銀行の貸出残高が急激に伸びる中、これらの貸し出しが「(取引先企業の経営悪化で)不良債権化したらどうしようもない」
参照元:https://www.jiji.com/jc/article?k=2020120401011&g=eco
今地方の企業は、資金繰りのために融資が必要な状況の企業が増加傾向にあるといいます。このような企業に貸し付けた資金が、不良債権化するリスクを市場が折り込み、銀行株は、価格をあげにくい状況であると言えます。
コロナで厳しい企業はたくさんあると思います。正常だったにもかかわらずコロナの影響によって、資金繰りが厳しくなった企業には、しっかりと融資をして、立て直す必要があると思います。一方で問題は、もともと非効率的な経営をしていたと言わざるを得ない企業への融資です。
やはり、経済合理性は大切です。全体最適の観点からすれば、本当に生産性のある会社が存続していかなくてはなりません。そうでない企業にも一律に融資をしてしまう可能性があるのが、現在の金融緩和政策のリスクなのです。
三菱UFJ銀行
- 世界の金融機関の中で、預金残高、貸出残高ともにトップクラスを誇ります
- 2019年度は、東南アジアのバンクダナモンののれん一括償却に伴う特別損失により、当期純利益は6,530億円の損失
- 海外に70以上の拠点を有し、全貸出残高の約40%は海外
三井住友銀行
- 無担保・第三者保証不要の融資を推し進め、先進的かつスピーディーな融資が特徴
- 井住友銀行はペーパーレス化など経費削減を進め、経費率を59.4%に抑える(三行でトップ)
- 海外貸出残高は10年間で約4倍
- 平均給与が3行でもっとも高い
企業名 | 平均給与 | 平均年齢 |
三菱UFJ銀行 | 774万円 | 39.6歳 |
三井住友銀行 | 829万円 | 37.3歳 |
みずほ銀行 | 736万円 | 38.2歳 |
みずほ銀行
- 銀行、信託、証券、アセットマネジメント、リサーチ&コンサルティングなどのすべての機能を一体化させ、顧客のあらゆるニーズに最大限応えていくことを目的とした「One MIZUHO戦略」
日経平均および3メガ銀行株の値動き比較
日経平均および3メガ銀行株の値動き比較します。2015年の12月14日の時のそれぞれの株価を”1”として算出したグラフが以下です。ここ5年でもっともパフォーマンスが良いのは、三井住友フィナンシャルグループです。
三井住友フィナンシャルグループは、以下の特徴があります。
- 三井住友フィナンシャルグループはどの事業でおいても3グループの中で最も経費率が低い
そして、利益率三社の中で一番高いのです。それを以下の表に示します。
会社 | 純利益 | 利益率 | ROE |
---|---|---|---|
三菱UFJ | 528,151 | 7.2% | 3.2% |
三井住友 | 703,883 | 13.2% | 6.3% |
みずほ | 448,568 | 11.3% | 5.1% |
稼ぐ力がもっとも強く、平均年収も高い三井住友に軍配が上がりそうです。一方で、他の2行は、まだ経費削減の余地があるともと捉えることができます。
次にコロナ禍になってからの株価の変動を比較していきましょう。ここでは一番コロナの影響が少なかったと言える銀行があるのかを確認していきます。
2020年の1月6日の株価を1として、算出しています。
- 12/14時点では、3行ほとんど差がなくなった
- それまでは、みずほ銀行が順調だった
直近の下落度合いをみると、みずほ銀行への短期的なロテートもありですね。
次に配当利回りを確認します。
三井住友が6.0%とトップです。これであれば、三井住友に投資したいですね。より詳細に三井住友のチャートを確認していきましょう。
会社 | 配当利回り |
---|---|
三菱UFJ | 5.6% |
三井住友 | 6.0% |
みずほ | 5.6% |
三井住友のチャート
今回は、長期投資目線なので月足チャートを確認します。
2018年から下落トレンドに入っています。25ヶ月移動平均線に5ヶ月移動平均線が何回かアタックし、弾かれています。直近は、この25ヶ月線をブレイクするかどうかが確認のポイントです。
また、サポートラインですが、2750円付近に2016年の底値となっており、意識されいているラインがあります。
そして、MACD買いシグナルがでそうです。前回シグナルがでてすぐ崩れてしまいました。
そのため、今回の方が確率的には、上昇に転じやすい状況と言えます。なので、テクニカル的には絶好のエントリーポイントと言えるでしょう。
最後に、三井住友の株価の今後の見通しを過去の傾向から算出します。
直近が下落トレンドであることから、それが継続されるとの見方ですね。あくまで過去の傾向からの算出です。
まとめ
日本のメガバンクへの長期投資がありなのかどうかについて分析しました。その結果、長期投資としてはありと判断します。その中で特に良いのは、三井住友フィナンシャルグループです。
利益体質で、もっとも利益絵率が高くROEも高いためです。また、配当利回りが6.0%と最大であるためです。
ただし、投資に関しては、来年3月くらいからで良いかもしれません。例年12月年末から値が崩れ流傾向があるためです。ただ例年に比べて、年初の下落が大きく、そこからの値上がり率をみてももう少しあげてきそうです。
*あくまで投資は自己責任でお願いします。私は責任を取れません。
コメント
[…] […]