はじめに
今回の記事では、投資リスクの計算方法について解説したいと思います。
投資リスクとは、いったい数式ではどのように表すのでしょうか?ということについて解説していきたいと思います。
この記事のゴール
- 投資リスクを算出することができるようになること
投資リスクの計算方法
投資のリスクは、投資利益率の標準偏差で表します。
標準偏差がわからない方は、以下の記事を参考にしてみてください。
開発環境
今回は、Jupyter Notebookで計算をしていきます。Jupyter Notebookのインストール方法等がわからない方は、こちらを参考にしてみてください。Anacondaをインストールすることで、Jupyter Notebookも合わせてインストールすることが可能です。
pandas_datareaderだけは、Anacondaには含まれていないので、こちらは、別途インストールしてください。
インストール方法は、以下のコマンドを入力することで可能です。
- Mac:ターミナル
- Windows:コマンドプロンプト
pip install pandas_datareader
以下のライブラリをインポートします。
- numpy
- pandas
- pandas_datareader
- matplotlib
import numpy as np
import pandas as pd
from pandas_datareader import data as wb
import matplotlib.pyplot as plt
株価の取得
今回は、以下二社の2013年から現在までの株価を取得し、リターンとリスクを算出してみましょう。
- P&G
- Apple
tickers = ['PG', 'AAPL']
sec_data = pd.DataFrame()
for t in tickers:
sec_data[t] = wb.DataReader(t, data_source='yahoo', start='2013-1-1')['Adj Close']
リターンとリスクの算出
- 年率換算するには、1日値のリターンの標準偏差に250の平方根を掛け合わせる(1日あたりのリターンから算出する場合)
標準偏差は求めた値を年率換算(年間での変化率を計算)して使うのが一般的です。
具体的には、日次、週次、月次騰落率から計測した標準偏差について、1年=250(営業日)=52(週)=12(月)の各250、52、12の平方根を掛けた値が年率換算値になります。
ここで大切なのが、それぞれの平方根を掛け合わせるということです。
これは、ランダム・ウォークの考え方に基づき、標準偏差の2乗(分散)が計測期間の長さに比例して大きくなるという前提の元で、計算しているためです。
returns = np.log(sec_data / sec_data.shift(1))
returns[['PG', 'AAPL']].mean() * 250#年間リターン
実行結果は以下です。
- PG 0.110953
- AAPL 0.260057
- dtype: float64
sec_returns[['PG', 'AAPL']].std() * 250 ** 0.5#年間のリスク
実行結果は以下です。
- PG 0.181806
- AAPL 0.286277
- dtype: float64
すると、PGはリターンは少ないが、リスクも少ない。一方で、アップルは、リターンは大きいがリスクが大きいということがわかります。
まとめ
今回の記事では、投資リスクの計算方法について解説しました。
ポイントは、以下です。
- 年率換算するには、1日値のリターンの標準偏差に250の平方根を掛け合わせる(1日あたりのリターンから算出する場合)
Pythonをもっと勉強したいという方は、以下を参考にしてみてください。私が、勉強に使っている本や勉強方法などを解説しています。
ファイナンス理論に関しては、以下の記事を参照ください。
今回の記事は、以上です。
最後までお読みいただきありがとうございました。
コメント
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