業績好調の西松屋の株価が2020年11月25日より急落しています。なぜ、業績好調の西松屋の株価が急落したのか分析してみたいと思います。その結果から、今後西松屋は、投資対象としてどうかを判断していきましょう。
急落の理由
- 21年2月期1月度(20年10月21日-11月20日)の売上高(速報)の失望
11月24日発表した速報で11月度の既存店売上高は前年同月比7.4%増と、13カ月連続のプラスとなったものの、伸び率は鈍化していることもあり、株価は発表以降下落歩調となっています。つまり、市場の期待感を下回る結果であったためということです。しかし、個人的には、前年同月比7.4%増はプラス材料で、そこまで急落するか?という疑問は残ります。
・西松屋|2021年2月期月次前年比速報
結論
西松屋の株への投資は、ステイで良いと思います。現在株を保有している方はホールド、これから購入を検討している方も今は、購入をしなくてよいかと思います。
理由は、以下3点です。
- MACDです。まだ売りシグナルで、買いシグナルが出てからのエントリーで良いかと思います。
- 季節変動データ的にこれから数ヶ月間下落の可能性がある
- 25日移動平均線を大きく割れ込む展開は、ここ数ヶ月で初めてで、トレンド転換の可能性をケア
もしエントリーするならば1350円を割ってからだと判断します。なぜなら、リスク:リワード=1:2よりだからです。リワード500円(目標株価:1850円)に対し、リスク:250円(サポートライン:1100円)です。これは、西松屋とピジョンの今年の株価比較データからの推定値です。
西松屋とはどんな会社?
- ベビー用品を扱っている会社
- 店舗通路を広く取るユーザファースト視点
個人的には、コロナウイルスの影響で「店舗通路を広く取るユーザファースト視点」が評価されたことが大きいと思います。今後実店舗での購入したい顧客によってソーシャルディスタンスの確保の優先度が高まるでしょう。その点西松屋の取り組みは、他社と比べて優位性の高い差別化ポイントとなりそうです。
当社は、お子さまを持つ家庭の毎日の子育てが楽しくなる“豊かな暮らし”実現のために、ベビー・子供の生活関連用品の販売をチェーンストア展開により行っており、ドミナントエリアづくりによって、ナショナルチェーンとしての店舗網の拡充を進めております。
当社の事業内容は、ベビー・子供の生活関連用品の販売事業の単一セグメントのみであります。
仕入先は国内・国外を問わず、より低いコストで適切な品質の商品を調達しております。また、手ごろな価格と品揃えで差別化を図るため、他業種出身者のスカウトを継続し、お客様の立場に立った品質を備えたプライベートブランド商品の開発を推し進めることを重点政策としております。
商品は、各店舗およびインターネット販売にて主に直接一般顧客に現金等で販売しており、主要な取扱品目は次のとおりであります。商品に加え、贈答用に「西松屋チェーンギフトカード」の販売も行っております。また、国内外の事業パートナーを通じて現地小売店および海外のインターネットショッピングサイトにて商品を販売しております。
参照元:バフェットコード
ファンダメンタル分析
西松屋のファンダメンタルは、まずまず良いといった印象ですね。
- 良い点:自己資本比率55.8%
ただし懸念点が一点あり、ROEが低いことです。ただし、2021年2月の決算見込みは、回復見込みですので、こちらは問題ない数字と言えます。
- 懸念点:ROE1.7%(ただし今年度は上昇見込み)
ROEが低い原因は、20.2の当期純利益が低いことです。こちらは、21.2には回復見込みですので、もん問題がないと言えます。
また、売り上げに関しては、右肩上がりの傾向を示しています。これは非常によいです。需要は拡大傾向にあると捉えられるためです。
- 良い点:売上5y CAGR:3.4%
西松屋の経営状況を競合他社のピジョンと比較します。西松屋は、ピジョンに比べて、影響利益率が低いのが課題と言えます。(2020.02の状況であることに注意)
西松屋の経営は、売り上げが大きいが、利益率がピジョンに比べると低いということです。これは、西松屋が、実店舗を持った経営スタイルのため、固定費が重いためと推察されます。
西松屋とピジョンの減価率を確認します。西松屋の方が原価が高い傾向です。リーズナブルな価格設定で勝負をしているということになります。
- 減価率
- 西松屋:65%
- ピジョン:49%
売り上げ総利益は西松屋とピジョンとでそこまでの差異はないのですが、販管費が西松屋の方が高いです。これは、実店舗を経営している西松屋は高くつく傾向と言えるでしょう。
・西松屋のP/L
・ピジョンのP/L
テクニカル分析
西松屋の株価チャートからテクニカル分析をします。4月から続く上昇トレンドで、25日線を大きく割れ込んだのは、今回の下落が初めてと言えます。前回までは、25日線がサポートラインとなていました。今回の下落では、直近75日線がサポートラインになるかどうかの展開です。
西松屋の株価は、現在は買いシグナルは出ていません。
- MACDは売りシグナル
- RSIは40付近
トレンド分析
西松屋の株価の現在非常に強い上昇トレンドの中にいることがわかります。
西松屋の株価の季節変動データです。年末にピークを迎え、年度末に向けて下落傾向があります。
西松屋とピジョンの株価の比較
西松屋が2020年に入り、急激に株価を伸ばしていることがわかりますね。これは、西松屋の方が今年度になり、業績の見込みが良く、株価に反映されたためです。
- 縦軸:西松屋の株価
- 横軸:ピジョンの株価
そこで直近1年分のデータから分析します。ピジョンの株価が、2020年11月30日現在で約4700円なので、下落は、1100円まで、上限値は、1850円程度の見込みです。西松屋の現在の株価は、1580円なので、リスク・リワードの観点からは、あまり良いトレードとならない可能性が高いです。
- 縦軸:西松屋の株価
- 横軸:ピジョンの株価
まとめ
業績好調の西松屋の株価が2020年11月25日より急落した理由を解説しました。その理由は、1月24日発表した速報で11月度の既存店売上高は前年同月比7.4%増と、13カ月連続のプラスとなったものの、伸び率は鈍化していることもあり、株価は発表以降下落歩調となったためです。
西松屋の株への投資は、ステイで良いと思います。理由は、以下3点です。
- MACD:まだ売りシグナルで、買いシグナルが出てからのエントリーで良いかと思います。
- 季節変動データ的にこれから数ヶ月間下落の可能性がある
- 25日移動平均線を大きく割れ込む展開は、ここ数ヶ月で初めてで、トレンド転換の可能性をケア
もしエントリーするならば1350円を割ってからだと判断します。なぜなら、リスク:リワード=1:2よりだからです。リワード500円(目標株価:1850円)に対し、リスク:250円(サポートライン:1100円)です。これは、西松屋とピジョンの今年の株価比較データからの推定値です。
もし、株式投資を始めたいけど、どうやったらいいのという方は、以下の記事がおすすめです。
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